世界のナベアツ方程式

数学は苦手なのでこういうのがわかる人ってすごいなーと思ってしまう。

「3の倍数と3の付く数字の時だけアホになります」という男がいたとして、1から10^n(10のn乗)まで数字を数えた場合、アホになった回数Aを求める数式を一般化して示すことはできますか。

「3の倍数と3の付く数字の時だけアホになります」という男がい… - 人力検索はてな

ふつうの感覚でいうと、(ここで言う「ふつうの感覚」というのは「俺の感覚」という意味ですが) 「1 から任意の自然数 n まで」の数式を考えようとするはず。(10のn乗まで、ではなくて、「nまで」ってこと)

で、俺はボーッと読んでしまって、「そうか、すごいなあ」で終わってしまったのだが、

上記の計算式が正しければ、1〜40までの場合は

40 = 10 ^ n
  ↓
n = 1.60206

にすりゃ良いと思って計算した所、小数点が出た(゜Д゜)

sk

そうだ、対数だ。忘れてた。

(ちなみにSukima Windows Plusさんは5年ぐらい前からずーっと楽しく読み続けているとても面白いブログである)

で、Pythonで計算してみると確かに……

>>> import math; f = lambda x: 10 ** x - 9 ** x * 2 / 3 - 1;
print f(math.log(40, 10))

16.4751199293

……小数になる。

よくかんがえてみると、3の倍数と3の付く数なんだから、グラフのx軸に「読み上げる数」、y軸に「アホになる回数」の累計をプロットしてったら、グラフの線はギザギザになるはずだ。

早速、グラフを描いてみた。

赤い線が数式の線。青い線が実際に数えたアホになる回数。10と100のところでは線が交差するが、それ以外ではずれてるところが多い。30台ではどんどんずれていく。

10,000まで数えるとどうなるだろうか。

やはり3000台でかなりずれる。

質問された方の、「10のn乗だったら数式で表すことができるかもしれない」という発想が、まず、すごいと思った。

参考:

グラフを描くのに使った「10,000までのアホになる回数」のデータはこちら

それを出すのに使ったスクリプトは↓こちら。(アホみたいなスクリプトで恥ずかしいが)

import time, sys

s = time.time()

a = 0
for i in range(1, 10001):
    if i % 3 == 0 or str(i).find('3') != -1:
        a += 1
    print "%d\t%d" % (i, a)

sys.stderr.write(str(time.time() - s))

"The Art of Requirements Triage" (要求トリアージの技芸)

いまさらって感じもするけど、トリアージ関連の話。

参考: おおもとの福耳さんのエントリ ケーキ - 福耳コラム

拝見して、正直あまり良い印象は受けなかったが、その一方でいろんな方が、いろんな方向に話題を膨らませて論じてくれて、そういったものはとても面白かった。

なかでも、上野の芸大美術館でやってる「バウハウス展」と関連付けて論じられていた方のエントリが興味深かった。

平和な日常における「トリアージの代わりになる資源の最適配分方法」・・・産業革命以来の日々の産業活動というのは、まんまその命題のもとに進歩してきたと思っていたんだけど。

「安く、大量に作れて、しかも美しいものを」と爆走してきた工業製品開発を、この先も暴走させ続けても良いのか?という疑問もありはするのだけど、「お前らはトリアージのお陰でこんな豊かな生活ができてるんじゃないのか」という問いに対しては、はっきりNoと言える。

平和な日常での「トリアージ」に代わる解 - しんたろサンの日記

この展覧会、デザイン系だし、椅子とかが並んでるだけだったら、あんなり面白くなさそうだし、行かなくてもいいか……と思っていたんだけど、こちらのエントリを拝見して行ってみようか、という気になってきた。

「BAUHAUS experience, dessau」展
会場: 東京藝術大学 大学美術館・陳列館
スケジュール: 2008年04月26日 〜 2008年07月21日
5月5日(月)、7月21日(月)は開館。5月7日(水)は閉館
住所: 〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8
電話: 03-5685-7755


で、この展覧会の話は別にいいんだけど、この話を拝見して、ふと、「トリアージとアートの間にはなにか関係があるだろうか?」 と思い、色々検索してみたところ、アート関連の情報はみつけられなかったが、それとは別に面白いものを見つけることができた。

トリアージ関連の一連の話で、これを取り上げられている方がみあたらなかったので(俺が見落としているだけかもしれないけど)ちょっとメモしておくことにする。

続きを読む

藤田桃子 「トネリコ・ユッグドラシル」展 高橋コレクション 白金

よくこういう絵を描くもんだ。それを買ってこうやって飾る人もたいしたもんだし。

絵の「よしあし」については、素人の俺には判断できないけれど、なるべく多くの人に見てもらって、この方の絵から何を感じるかいろんな人に聞いてみたくなる絵。

特にゾウ(だと思うけど違うかもしれない)が、まんなかにドーンと描かれている絵が印象に残る。

すみからすみまでじーっくり見てしまった。こんな絵を見られる機会は滅多にありません。ありがたいことです。

いつも楽しく読ませてもらっているブログのみなさんが大絶賛されているのを検索して今発見。会期が長いのですね。ちょっと前のエントリーです。(日付順にご紹介)

藤田桃子 「トネリコ・ユッグドラシル」
会場: 高橋コレクション 白金
スケジュール: 2008年03月15日 〜 2008年06月07日
金・土曜のみオープン、5月2日 祝休。
住所: 〒108-0072 東京都港区白金3-1-15 1F
電話: 03-3444-9948


山本現代の絵も、上品 & 楽しくてなかなかよかった。

雪男が上陸してくる場面(?)の絵が少し欲しかったが我慢我慢と。

「YAMAMOTO GENDAI Future Feature vol.4 -第三者-」展
会場: 山本現代
スケジュール: 2008年05月10日 〜 2008年06月07日
住所: 〒108-0072 東京都港区白金3-1-15 3F
電話: 03-6383-0626

「CB JANEs」展 CBコレクション六本木

女性アーティストのグループ展。

今回も、最先端現代アートの豪華コレクションを堪能できる。

青島千穂、ロッカク・アヤコ、Sylvie Fleuryなど。

中でも気になるのが Mary Sueという作家。この「メアリー・スー」という名前。本来、特定の一人の人物を指す名前ではなく、ある種の「キャラクター」を指す一般名詞らしい。

なので、この作家の情報を検索するのは非常に難しい。が、俺の検索力をフル回転させることでこの作家のウェブサイトをみつけることができた。(みつけたのはずいぶん前なんですが)

今回展示されている作品とは違うが、たとえばこんな作品を作っている。

http://youtube.com/watch?v=oeYcu7hMtFM

これは完全に俺の想像なのだけど、この↑シャンパンは男性の象徴で、女性の誕生日をお祝いしているフリをして、実は女性とセックスしたがっているだけの身勝手な男性(たち)を表現した作品なのではないかと思う。(どうだろうか)

今回展示されている作品も、一見すると少女が平和そうに遊んでいる映像なのだが、やはり性行為の暗喩というか隠喩がみてとれる(ような気がする)

サイトの画像(映像)でも、たとえばこんなのがあるんだけど、どうだろうか。

一般 700円、アート関連の学生は無料。8月9日まで。(再入場可)

「CB JANEs」展
会場: CB COLLECTION ROPPONGI
スケジュール: 2008年05月10日 〜 2008年08月09日
住所: 〒106-0041 東京都港区麻布台2-3-5 NOAビル1F
電話: 03-3584-0760 ファクス: 03-3584-0761


同じビル内にあるギャラリーでやってる、この↓個展も面白かった。

ギリシャ出身、ニューヨーク在住アーティストの作品。ここ↓の画像を見ると、ふーん人形の写真か、みたいな感じで終わってしまいそうになるけど、西洋人らしからぬ(?)繊細さと、西洋人らしいメッセージ性を兼ね備えた作品。(全部売り切れてました) パソコンの縮小画像だけだと、肝心なところが全くわかりません。人形は既製品とのこと。(ブライス?)

リディア・ヴェニエリ「見ザル。言わザル。聞かザル」
会場: Gallery Terra Tokyo
スケジュール: 2008年05月10日 〜 2008年06月24日
住所: 〒106-0041 東京都港区麻布台2-3-5 NOAビル1階
電話: 03-5575-6685 ファクス: 03-5575-6686

The House - 現代アートの住み心地展 六本木 日本ホームズ住宅展示場

六本木ヒルズからちょっと行ったところにある住宅展示場。ご立派な邸宅が四軒建っている。

その四軒の邸宅で展示されている六十数点のアート作品。平面、立体、インスタレーションなどなど。

どんな作家さんたちがどういう経緯で集められたのか、全くわからない。(何も調べずに)作品を見た感じだけで書くと、比較的若手の方だけど、それなりに経験もおありのかたが集まってるという印象。

立体作品は少々rubbishな感じ。ピンク色の大きなビニール袋にゴミのようなものが詰められて、ゴミ捨て場のようにたくさん積み上げられている。(さらにゴミのような臭いがした) これは何を表現した作品であろうか。全くわからない。(「これなんだろう、理解したい」と全く感じられないのは問題だ。これが作品の問題なのか、俺の問題なのかはわからないが)

一方、平面作品の多くは、生真面目で優等生的な印象。多くの作品には値札がついていた。販売しているらしい。こういうのをほしがるのは優等生で生真面目な人だろう、と思うと少し興ざめな感じがした。(これも俺の感じ方が悪いのかもしれない) 会場が四軒あるので、四軒分、作品集めました的な感じ。もう少しうまい見せ方はなかったものだろうか。

ひとつ、印象に残ったのは、暗い部屋に日焼けマシン(ねそべると上下から紫外線の蛍光灯が照らしてくれるやつ) が置いてあって、そのなかにハワイ風木彫が置いてあり、壁にはラッセンのようでラッセンではない絵や、水着の男女(ベイウォッチ風の西洋人)の写真などがかけてある南国風インスタレーション。健康的なんだか不健康なんだかよくわからない。これは楽しかった。

りんごがとろけた立体作品と、キモかわいいぬいぐるみはどっかでみたことがあったが他は初めてみたものばかりであった。

参考:

「The House -現代アートの住み心地- 」展
会場: 日本ホームズ住宅展示場
スケジュール: 2008年05月19日 〜 2008年05月29日
開催時間: 11:00〜17:00 (入場は16:30まで)
住所: 〒106-0031 東京都港区西麻布3-2-19

あなたも、あのブルックリン美術館のキュレーターになれる?? 『Click』展

……そして、とうとう一般の人も本物のキュレーター役がウェブでできる運びとなった。あのブルックリン美術館が一般の人のネット投稿作品の評価をベースに『Click』と銘打つ写真展を企画中なのだ。3月いっぱい公募で集まったブルックリンの応募作品の公開投票をウェブで行っている。投票の締め切りは5月23日。本物のキュレーターを尻目に、最多得票作品は今夏開催のリアルの写真展に出品となる。

ブルックリン美術館、大衆に写真選びのキュレーター役を丸投げ | TechCrunch Japan

早速、試してみた。

以下のページを開いて、メニューの 「REGISTER」 を選んでまず登録。確認メールが送られてくるので、そのメールのリンクをクリックして次に進む。

まず、自分の知識レベルと、現在地(居住地)を聞かれる。「合衆国外」という選択肢もあるので、アメリカに住んでなくてもいいようだ。

知識レベルの選択はこんなふうになっている。

  • NONE - artについてはよくしらない。けど、たまに美術館やギャラリーに行きます
  • SOME - 正式な教育は受けていませんが、いくらかの一般的知識があり、時々美術館やギャラリーに行きます (俺はこれを選んだ)
  • MORE THAN A LITTLE - artや、その歴史について授業を受けたことがある、もしくは独学で勉強したことがある。しばしば美術館やギャラリーを訪ねる
  • ABOVE AVERAGE (平均以上) - いくつかの授業をうけたことがある。しょっちゅう美術館 / ギャラリーに行っている
  • EXPERT - この分野について多くの知識をもつ。art関係の専門家、もしくは学位がある

適切なのを選択して「NEXT」をクリック。

次。投票の仕方の説明画面。

作品評価にあたっては

  • テーマがどれくらい良く表現されているか、について考えること。テーマは「The Changing Faces of Brooklyn」 (ブルックリンの変化する姿、といった感じか)
  • 技法や美しさの観点から見て、この作品が特に秀でているかどうか

……を良く考えて、右の図のつまみを動かして「SUBMIT」ボタンを押す、と。つまみが一番上だと、もっとも印象的だよ、ということ。

投票画面はこんな風になっている。

写真は、ぼやかしてあります。(別にぼやかさなくてもいいような気もするんだけど、やってみてのお楽しみということで)

写真の説明文が下のほうに出ている。写真を応募した人の名前は表示されない。右のつまみを選んで、「SUBMIT」ボタンを押すと、次のがでてくる。と。

投票締め切りは(現地の日付で)5月23日

美術館の人は、どれくらい投票されてるか熱心に監視していて、ピーク時に一分間(平均で?)51.3投票あったと喜んでいるようだ。結構人気らしい。

しかし、これはなかなか微妙。

まず、作品のテーマが決まっている。「Changing Faces of Brooklyn」。

そう言われても、そもそも俺はブルックリンのことなど全くといっていいほど何も知らないので、どの写真がテーマに沿っているのかもわからない。

ただ、この↑写真の説明文を見ると、面白いことが書いてあって、この写真を投稿した人はどうやら日本人らしく、子供のころ日本で映画を見てどうのこうの、と自分の話が書いてあったりする。この写真は「Changing Faces of Brooklyn」をテーマにした作品だろうか? (作品自体はとてもすてきだったので、3/4ぐらいで投票した)

よく考えると、変化といっても、写真に撮るのは撮った瞬間だけなので「変化」を表現するのはいずれにしても難しいような気もする。

で、作品を何枚か見てるうちに、さらにモヤモヤしてくる。人気投票で上位に入った作品だけを集めて展示したら、いかにも「人気投票で選びました」といった感じのばらばらの雰囲気の作品が集まるんじゃないだろうか。

そもそもこういう人気投票をやって、それに投票することを「キュレーター役」といってよいのか?

……という疑問が、はてなブックマークのコメントにあった。

id:kachifu 投票で作品を選ぶというのはキュレーションとは別。結局これを発案した人のキュレーションでしかないとおもう

はてなブックマーク - TechCrunch Japanese アーカイブ » ブルックリン美術館、大衆に写真選びのキュレーター役を丸投げ

そもそもキュレーターとはなんであろうか。

ためしに辞書を引いてみたら、面白いことがわかった。ググってみたら、俺がやったのと同じことを(より精密に)なさっていたかたがいたので、以下に引用。

ついで、「リーダーズ英和辞典」でcurateも調べてみる……

……再び意外だったのは、curateは動詞ではなく、……名詞だということだ。

(2002.5.19 Sun. キュレートする?)

http://www.lares.dti.ne.jp/~ttakagi/diary/diary/0205.htm#20020519

アムロアムラーのように、キュレート→キュレーターという関係が成り立つわけではない。(辞書的には)

色々調べてみたら、こんなのを見つけた。

From: "Robert A. Baron"
Newsgroups: bit.listserv.museum-l
Sent: Wednesday, January 01, 1997 12:00 AM
Subject: Re: Curator Help


At 03:47 PM 1/20/97 +0200, Jo Zias wrote:

>According to Websters 1928 a curator is a person responsible for the care
>of a minor or a lunatic- as we work in museums, this should give us
>something to think about :-)

> 1928年の辞書にはcuratorというのは「未成年・精神異常者などの保護者」だと書いてある。


Here is what the Electronic American Heritage Dictionary says. See
especially the usage note. (I have removed the unreproducible
pronunciation diacritical characters.)


cu·rate(1) (kyoor'it) n. 1. A cleric, especially one who has charge of a
parish. 2. A cleric who assists a rector or vicar. [Middle English curat,
from Medieval Latin curatus, from Late Latin cura, spiritual charge, from
Latin, care. See CURE.]

教区の責任者を務める聖職者。牧師の補佐


cu·rate(2) (kyoor'at) tr.v. Usage Problem. To act as curator of; organize
and oversee. [Back-formation from curator.]

キュレーターとして振舞うこと

USAGE NOTE: The verb curate is widely used in art circles to mean "arrange
or supervise (an exhibition of art)," as in She has curated two exhibitions
for the Modern Museum. This usage is rejected by 81 percent of the Usage Panel.

curate を動詞として、「(展覧会の)手配・監督をする」という意味で使うのは、アート関係の人々の間では一般的だが「the Usage Panel」の81%はこの用法を認めていない。

Google Groups

……とある。the Usage Panelというのがなんなのかよくわからないが、辞書編纂に関与する会議ではないかと思う。要するに一般的な用法ではないらしい。(前述のTechCrunchの原文では、ふつうに動詞として使っているけど)

ただし、この発言は1997年のもので、辞書はそれより古いものである。

ま、動詞の問題はともかくとして、curatorというのはもともと、「a person responsible for the care of a minor or a lunatic」(《未成年・精神異常者などの》 保護者) という意味があったらしい。

いずれにしても、要するに「投票するだけ」でキュレーターというのは、(展覧会の手配・監督をしているわけではないので) ちょっと誇大表現ではないかという感じはする。Wisdom of Crowdsを援用した「A Crowd-Curated Exhibition」って表現も面白いけど。(ちょっと季節外れな感じで)

6月27日からの展覧会はどんなふうになるんだろう。ちょっと気になる。

村上隆の作品、16億円で落札される

現代美術家村上隆氏のフィギュア作品「マイ・ロンサム・カウボーイ」が14日夜、米ニューヨークの競売商サザビーズでオークションに掛けられ、1516万ドル(約15億9500万円)で落札された。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080515-00000051-jij-int

14日夜のサザビーズContemporary Art Evening Auction (←村上の作品は最初のページのlot# 9)

世界的には、Francis Baconの作品が 8600万ドルで落札された、ってニュースのほうが扱いが大きいみたい。

13日には、クリスティーズでLucian Freudの作品が3400万ドルで落札。存命中の画家としては史上最高額、ってニュースもあったりして、結構景気がいい。

で、今回の村上隆

こちらのブログ↓では、にっこり微笑む村上隆と、今回落札された 「My lonesome cowboy」 の写真が。

なんと本人が、オークション会場にいたらしい。(で、落札後に撮影されたのがこの↑写真らしい)

今回、作品を出品した売り手は、この↓記事によると、Marianne Boesky。長年村上作品を扱っていたニューヨークのギャラリー「Marianne Boesky Gallery」の人らしい。

Marianne Boesky, who for years had represented Mr. Murakami before he jumped to the powerhouse Gagosian Gallery two years ago, was selling one of the artist’s outrageous sculptures, “My Lonesome Cowboy,” another cast of which is on view as part of the artist’s retrospective that opened last month at the Brooklyn Museum of Art.

Bacon Triptych Auctioned for Record $86 Million - The New York Times

この作品は、現在 ブルックリン美術館で展示中 の作品でもある。

で、さらに、さきほどのブログによると

(It comes from an edition of three, plus two artist's proofs.)

http://www.artsjournal.com/culturegrrl/2008/05/hits_and_misses_at_sothebys_hi.html

……と書いてあるので、他に二点、同じ作品が出回っているようだ。(ノートン先生として有名なピーター・ノートン村上隆のコレクターとしても有名らしいけど、ノートン先生はこれ持っているだろうか?)

ま、予想落札価格が 300万ドル〜400万ドルなので、1516万ドルというのはちょっと高すぎるような気もする。オークションって、アホな金持ちが二人いて、そのうち一人がハッと我に返って競り合うのをやめた時の価格が落札価格のような気がするので、あまり極端な額が出ても、それが続くかどうかはわからないような気がするんだけどどうだろう。

で、高額落札されて気をよくした村上隆は、そのお返しとばかりに、同じ夜のオークションに出品されていた奈良美智の作品を 116万ドル (約1億2000万円) で落札した、と。

The artist returned the favor to Sotheby's by himself purchasing the last lot in the sale, Yoshitomo Nara's "Light My Fire," for $1.16 million, setting an auction record for a sculpture by that artist. He looked excited and gleeful as it was hammered down to him.

http://www.artsjournal.com/culturegrrl/2008/05/hits_and_misses_at_sothebys_hi.html

奈良の立体作品としては過去最高の落札額らしい。(この出品リストでは、最後の9ページ目に画像がある)

どこまで続きますやら、このマネーゲーム