工藤麻紀子展 (神楽坂・高橋コレクション、清澄白河・小山登美夫ギャラリー)

昨日は、神楽坂と清澄白河のギャラリーをまわってみた。

神楽坂では松井えり菜、清澄白河では桑原正彦の絵が見てみたくて行ったんだけど、あまり興味の無かった工藤麻紀子の絵が意外と面白かった。

事前にウェブサイトで見た工藤麻紀子の絵は、いかにも普通の少女マンガ風の絵に見えてあまり関心を持てなかったんだけど、実際に絵を見てみると、独特のしみじみーとした感覚が感じられる。

参考

「しみじみ」っていうのも変なんだけど、穏やかさの中にちょっとした不安というか、不穏さが混じっているような感じ。たとえて言うなら、山奥の温泉旅館に出かけて、夜になって部屋から見る真っ暗な川とか林のような感じか? (ちょっと変なたとえだけど)

目に映る風景は闇、真っ暗、不安、という感じだけど、同時に温泉に来たノビノビ感、仲良しの人とおいしいものを食べる幸福感が共存しているような。どの絵からも共通してそういったしみじみした感覚が感じられるのが面白かった。

専門家の間ではどういう評価になってるんだろう。構図とか色とか、かなり研究して雰囲気作りをしているような気もするんだけど。

そう考えてみると、ただの少女マンガ風の絵ではないなーと思えてくる。

ギャラリーには、こんな本が参考資料としておいてあったけど

drop dead cute―日本現代美術のニューエイジ 10人の女性アーティストたち

drop dead cute―日本現代美術のニューエイジ 10人の女性アーティストたち

「日本の若い女性の絵」という括りで色メガネ的にみてしまうのはもったいないような。逆に「なんでマンガ風の顔を描くのだろう」と思ってしまう。

追記: ぼんやりして「少女マンガ風」と書いたが、「少女の描くマンガ風」と表現したほうが適切だろうか。

工藤麻紀子 展
会場: 高橋コレクション
スケジュール: 2007年08月25日 〜 2007年10月06日
住所: 〒162-0812 東京都新宿区西五軒町3-7 ミナト第3ビル3F 
電話: 03-5228-1651

工藤麻紀子 展
会場: 小山登美夫ギャラリー
スケジュール: 2007年09月01日 〜 2007年09月22日
住所: 〒135-0024 東京都江東区清澄1-3-2-7F
電話: 03-3642-4090 ファクス: 03-3551-2615