文化庁メディア芸術祭、六本木・国立新美術館、他
六本木は色々行きたいところがあるのだが、まず「六本木通りの北のほう」から、いってみることにした。
まず国立新美術館の「文化庁メディア芸術祭受賞作品展」
メディア・アートは、見て面白いと思うことがほとんど全くないので今回も期待せずに見にいったのだが。 (「つまらない思いつきにしか見えないけど、これ作ってる本人は凄いと思ってるんだろうなー」といった感じの冷めた目でどうしても見てしまう)
今回は意外と面白かった。
エンターテイメント部門奨励賞の絵本「匂いをかがれる かぐや姫」が面白かった。
- 作者: 原倫太郎,原游
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2006/11/22
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (53件) を見る
昔話を機械翻訳にかけて、日本語→英語→日本語と訳してヘンテコな文章に仕立てたもの。文章のヘンテコさ具合は「予想通り」なんだけど、文章を、うまいぐあいに「フォントいじり」して強弱つけて、そこに面白い絵を添えているので、楽しく読めた。
もうひとつ面白かったのが、メディア芸術祭と同時開催の「第13回学生 CGコンテスト受賞作品展」で、インタラクティブ部門の優秀賞をとった金沢美術工芸大学の川和田氏の作品。
この↑ページの「動画を見る」をクリックすると作品を見ることができるのだが、(これね)これはテレビのリモコンを題材にした作品。飯を食ってる映像を見ながら、早まわしボタンを押すと、映像が早食いになる(本当にはや食いしている映像に切り替わる)といったもの。
会場には、川和田氏の作品ファイルが置いてあって、彼の過去のいろんな作品を見ることができるのだが、これがとても面白かった。こういう楽しいかたは、卒業後はどんな世界で活躍していくんだろうか。楽しみ。
さらに出口近くでは、「先端技術ショーケース」コーナーが。全国の大学で研究されてる先端技術の展示も。
『「第11回 文化庁メディア芸術祭」受賞作品展開催』
会場: 国立新美術館
スケジュール: 2008年02月06日 〜 2008年02月17日
住所: 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
電話: 03-5777-8600
その後、3Fの図書室で横浜美術館の「ゴス展」の図録を読む。(これが今回、新美術館に来た目的だったりする)
なかなか面白い図録だった。キュレーターの解説文が面白かった。「ゴシック」の歴史から現代日本のゴスロリとの関連まで詳しく論じていて、なかなか説得力があって面白かった。作家のインタビュー記事も面白い。展覧会を見たかたはこの図録を読むとさらに理解が深まると思う。
ちなみにこの図書室は展覧会図録が結構たくさんあるんだけど、こういうことらしい。
(撮影禁止なのにこっそり撮ってしまいました)
それと、どうでもいいけど、横山大観展は20mくらいの行列で入場制限してた。
で、続いて東京ミッドタウンをうろうろ。
……する前に、東京ミッドタウンミッドタウンの前の交差点で苫米地博士の事務所(?)を見つけてしまった。(洗脳の専門家でオウム事件の時、脱会者の洗脳を解いて(テレビなどにでて)有名になったかた)
- 作者: 苫米地英人
- 出版社/メーカー: アスコム
- 発売日: 2007/03/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 3人 クリック: 165回
- この商品を含むブログ (42件) を見る
東京ミッドタウンミッドタウンでは、家具屋さんTIME&STYLE MIDTOWNの店内で開かれているドローイング展を見る。
グループ展はいろんなかたの作品を一度に見られて、それはそれで、いいんだけど、展示作品の点数が少ないので、それぞれがどんな作家さんなのか、いまいちわかりにくいという欠点もあるように思う。
一度に展示する作家さんの数を半分とか三分の一にして、展示する作品の点数を二倍・三倍にしてもいいんじゃないだろうか。そのぶん会期をわけて短くして (……とグループ展を見るといつも思ってしまう) でっかーいドローイングが面白かった。
で、その家具屋さんのお向かいでは「豊嶋康子の多層系」展が。
確か、以前、府中市美術館の府中ビエンナーレで見た、茶碗のかけらの作品をまた見ることができた。他にも色々な概念的芸術作品が。豊嶋康子さんは哲学者だなーと思いつつ鑑賞。(ハンコの作品も前、見たような)
『「第2回多層系表現展」』
会場: Fuji Xerox Art Space
スケジュール: 2008年01月26日 〜 2008年02月24日
住所: 〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン ガレリア 3F
電話: 03-3585-3211