風神雷神図屏風・出光美術館、アートスコープ展・原美術館

有楽町の出光美術館と、品川の原美術館に行ってきた。

出光美術館風神雷神図屏風展。

俵屋宗達風神雷神(国宝)、尾形光琳風神雷神酒井抱一風神雷神が一度に見られる。

予想通り混んでいた。

勉強不足か体調不良かわからないけど、風神雷神にはあまり感動せず。見慣れたビジュアルだからだろうか。

混んでいたせいもあるかもしれない。

風神雷神のビジュアルが、テレビの電波や雑誌の紙・インクを通じて、おじいさんおばあさんの脳に作用して、そこでなんらかの反応が起こった結果、これらの人々が(って俺も含まれてるが) 1000円札握り締めて出光美術館に集まってくるという現象。

混んでる展覧会に来ると、脳でどういう反応が起こると、人がお札を握り締めて集まってくるのか、というのが気になってしまう。

(これは携帯ゲーム機が売り切れたり、Windowsの新バージョンの深夜発売に人が集まったりする現象と関係があるだろうか?)

むしろ同時開催の「琳派芸術の継承と創造」コーナーのほうが、面白かった。

梅とか、燕子花とか、その他色々な植物(秋草図とか)の絵の展示。

その後、品川の原美術館へ。

原美術館、アート・スコープ 2005/2006展

ドイツと日本の間でおこなわれた、アーティスト交換プログラムに参加した日独のアーティストの作品展示。

名和晃平さんの作品はとても上品で素敵であった。

ダイダラボッチ(と勝手に命名)↓、

http://www.kohei-nawa.net/port/beads_deer.html

ドレッシングのような二層に分かれた液が泡のように混ざり合う作品、

http://www.kohei-nawa.net/port/liquid1.html (これのシリーズの新作?)

その他。

森弘治さんの作品も良かった。

上智大学の応援団が「フレー!! フレー!! A・R・T!! フレッフレッART!! フレッフレッART!!」と応援している映像作品。

ドイツのアーティストの作品も面白かった。

あと、だいぶ前に来たときにもあったので、これは常設展示なんだと思うけど、

須田悦弘さんの「此レハ飲水ニ非ズ」という作品、

http://www.haramuseum.or.jp/jp/common/collection/clc_dtl.php?AstID=269

出光美術館で見た「秋草図」と、イメージが重なって見えたんだけど、要するにこういうのって、それぞれの構成要素は、ただの雑草だったり、ただの花だったり、ただのビルの裏側だったりするのに、それが組み合わさってうまく配置されると美しい作品になるってのは、やっぱり芸術家はたいしたもんだな、と。名和晃平さんのドレッシングのやつもそうかな。

でも逆に言うと、こういうものに価値を見出さず、完全に無視して通り過ぎる人もいるんだろうな。とも思ったり。

こういう芸術家の目線っていうのは、ふだん、そこらへんの道を歩いている時でも、俺が無視するようなつまらないものに美を見出したりしてるんだろうか。してるんだろうな。