カルティエ現代美術財団コレクション展・東京都現代美術館
いつも、ふむふむと楽しく拝見しているブログ「弐代目・青い日記帳」さんにて紹介されていた、東京都現代美術館のカルティエ現代美術財団コレクション展にいってきた。
オープニングのレセプションで石原都知事が「ガラクタ」といったとかいわなかったとか……という部分を読んで俄然興味が湧いて、早速いってみた。
カルティエ現代美術財団ってのが、どういう財団なのかは全くわからないけど、俺の想像として、展示されているのは、非常に高価な作品なのではないか? という予想があった。
根拠は全く無いが。カルティエのブランドイメージから、そう想像してみた。
カルティエといったらブランド商売、つまり付加価値を創造するプロなわけだし、ガラクタみたいにみえて、実際ガラクタ並みの価値しかないものをコレクションしていたらおかしいだろうと思ったのだ。
むしろ、価値が定まっていないものに、カルティエが目をつけた、ていう事実自体が、その作品・アーティストに価値をあたえたりして……なんてことになるならカルティエ財団は大もうけだ。企業メセナといっても、ヨーロッパの大物ブランドが、気前のいい持ち出しをするだけで終わるはずないだろう。
なんて妄想をめぐらしながら見物してみたけど。
立体系はほとんど理解不能。カルティエの財団のコレクション、ていうから、なるほど、という気もしてくるけど。所有してる人がタダの人だったら価値がなさそうな。
一方、平面系は素敵な絵・写真が多かった。
松井えり菜さんのエビチリの絵は面白かった。
こういう、持ってる人を選びそうな芸術作品って、どういう値段の付き方するんだろう。やっぱり目の玉が飛び出るほど高いんだろうな。さすがヨーロッパの金持ちはカッコいい。
きっと、こういう財団を筆頭に、成金のフォロワーがひっついてる市場があって、結局一番儲けるのはカルティエ財団なんだろうな、と、やっぱり陰謀論(?)が頭から離れなかった楽しい企画展であった。
去年以来、なぜか気合が入ってる常設展は、今回も、なかなか素敵だった。この美術館は一体どれくらい作品を収蔵しているんだろう?? 大岩オスカール幸男の作品がいくつかあった。
どんなに素敵な作品でも、持ってる人が、うまく演出してプロモートしてやらないと価値を創造しないんだなーという気がしてくる常設展であった。(企画展と対比して考えると特に。)
なぜって、午前中とはいえ、日曜日なのに、一周してる間、視界に客がひとりも入ってこなかったんだから。(前にも後ろにも監視員以外誰もいなかった) もったいない。
追記:
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