マジカル・アート・ライフ展、ワンダーサイト渋谷

ワンダーサイト渋谷で開催中の「magical art life展」に行ってきた。

http://www.tokyoartbeat.com/event/2006/10D1

「所狭しと」という言葉があるけど、こういうのを「所狭しと」と、言うんだな、という感じ。壁一面にぎっしり絵がかかっている。物凄い数。

これらの作品は「アートプロデュース集団アートアセファル」代表の岡田聡さんのコレクションらしい。それにしても凄い数。

太郎千恵藏、桑原正彦、小出ナオキ、川島秀明らの作品が目につく。

アートアセファルは、現在のアートの状況を『アートが商業的消費によって瀕死の状態にさせられた時代』ととらえ……

とチラシにはある。

チラシには、さらに、「現代社会は合理主義社会(≒脱魔術化社会)であり、全てを表層的な理解で均質化してしまう結果、人々の希望の喪失、想像力の衰退を招いている」といったことも書いてある。

「マジカル」ってのは、その合理主義・脱魔術化社会に対する抵抗の意味も込められているらしい。

なんか、わかるようなわからないような展覧会。(でも高い絵なんでしょ? みたいな。そうでもない、ってことなのかな?)

ワンダーサイト渋谷はいくつかの部屋で構成されているんだけど、今回の展覧会では、そのうちの一室(隅のせまい部屋)で、うすぐらい中に、ほのかな赤い照明だけをともした状態で、小出ナオキらの立体作品をぎっしり詰め込んで展示している。正直言って怖かった。

他の部屋も、照明が明るくなったり暗くなったりして、オドロオドロしい感じ。

現在のアートは『商業的消費によって瀕死の状態にさせられ』ているんだろうか?

『合理主義社会で……全てを表層的な理解で均質化してしまう結果、人々の想像力の衰退を……』

ていうけど、結構、アニメっぽい作品とか、SFっぽい作品 (「グレイ」などの宇宙人をモチーフにしたもの)とかがありましたけど。あと、カワイイぬいぐるみっぽい作品とか。

商業的に消費されてる均質化したモノがストレートに表現されているのではないか? という気もさせられた展覧会。

でも桑原正彦さんの絵は結構欲しいかも。文句ばかり言ってるような感じになってしまったが、色々参考になる展覧会であった。

追記:

結構、いろんなかたがレビューを書いてらっしゃる様子

I would very much like to know what led the psychiatrist to collect these particular works, but I guess we can only speculate. Well worth seeing.

TABlog: Magical Art Life: A Collector's World Exhibition

これは同感。感覚的・直感的に集めた作品のようにも見えるけど、それだけなのかなー、というのは気になるところ。