マイケル・ダグラス気分で金価格連動型上場投資信託の価格を検証してみる

NY金急反発、一時879ドル――28年ぶり最高値

8日のニューヨーク市場で金先物相場は急反発……(中略)……一時1トロイオンス879.4 ドルを付け、1980年1月に付けたこれまでの最高値(875ドル)を上回り、28年ぶりに取引時間中の最高値を更新した。

 米景気減速に伴い外国為替市場でドル安が進むとの見方から、ドルに逆行しやすい金に買いが集まった。原油先物相場の高止まりでインフレに強い資産である金への投資が活発になっている。

経済、株価、ビジネス、政治のニュース:日経電子版

2008年、今年はやっぱり「金」で儲けたい!! そんなとき簡単に金に投資できるのが、大証ETF市場に上場されている投資信託、野村アセットの「金価格連動型上場投資信託」だ。

これは 1グラムあたりの金価格に連動するよう設計された投資信託で、さらに、一般の株と同じように証券取引所に上場されているETFと呼ばれる種類の投資信託であるため、証券会社に口座があれば簡単に購入することができる。

例えば、昨日10日の終値は3,160円。購入は10口から可能。つまり3万1600円と証券会社に支払う手数料(イー・トレードならスタンダードプランで200円。購入時と売却時にそれぞれ必要)で購入することができる。

……ということらしいのだが、では、この金連動ETFは、本当に金価格と連動しているのだろうか? 検証してみた。

このETFが連動している「金価格」というのは、詳しく言うと「ロンドンにおけるロンドン渡し金価格(1トロイオンスあたりの米ドル建ての金価格)に円換算為替レートを乗じて得た額を、1gあたりの価格に換算して算出」したもの。(このページの「概要パンフレット」より)

この「ロンドン価格」というのは、このページで見ることができる価格のことのようだ。この価格がどのようにして決まるのか(参考)というのはよくわからないが、今、このページには"pm fix"(午後の価格)として、884.25ドルとある。これが1トロイオンス(ozt) (約31.10グラム)の価格。

この価格を、Yahoo!で得た円ドルレートのデータを用いて円換算し、グラムあたりの円価格を出し、同じくYahoo!で得た、金連動ETF終値の時系列データとつき合わせてグラフにしてみたのが以下のもの。

ここで赤い線で描かれているのが金連動ETF終値。水色の線で描かれているのが俺が計算したロンドン価格。もうひとつ、紫色の線が描かれているが、これはこのページから得た、この金連動ETFの基準価額。ほぼ一致しているが、ずれもあることがわかる。横軸が時間で、これは去年の8月から年末までのグラフとなっている。

これは、基準価額と終値のずれの値。年末にかけて100円超のずれが生じている。このズレがなにを意味しているのかはよくわからないが、基準価額より高く買ったとしても、売るときも高く売れるのであればさほど問題は無いであろう。(決算時の分配金の見込みなど細かい事情もわからないので判断のしようがない)

金の価格がすごい勢いで高騰を続けている。貴金属事業を展開する田中貴金属グループによると、2008年1月10日の販売価格は1グラムあたり3288 円、買取価格が同3226円で、3日前(7日)と比べても103円上昇した。1月7日と10日にはフリーダイヤルがつながりにくくなるほど、問い合わせが殺到。地金を取り扱う店も、売却したいお客で、てんやわんやの混乱状態だという。

http://www.j-cast.com/2008/01/10015450.html

国内の金価格とのズレもあるようだ。田中貴金属の金価格は、ETFの価格より高いのだろうか。

(ちなみに俺はまだこのETF買ってません)

(追記: 参考 「金1000ドル時代は来るか (FINANCIAL TIMES):NBonline(日経ビジネス オンライン)」)

さて、「金で儲ける」といえば、思い出すのがこれだ。

ちょっと音量が小さいのが残念なんだけど、1987年のオリバー・ストーン監督の映画「ウォール街

Money never sleeps, pal.

Just made 800,000 in Hong Kong gold.

It's been wired to you. Play with it.

(中略)

Ah, Jesus!

I wish you could see this.

The light's coming up.

I've never seen a painting that captures the beauty of the ocean at a moment like this.

自分に酔ってる感じが笑えて、とても好きなシーン。映画の中では80年代らしく、新表現主義(かな?)の高価な絵画も登場する。(んだけど、どれが誰の絵やらさっぱりわからない) 「絵を見る目がある」役柄だからこんなことがいえる、ことになってるんだろうけど、笑える。

これはもっと有名なシーン。



The point is, ladies and gentlemen,that greed, for lack of a better word...

...is good.

Greed is right. Greed works.

Greed clarifies, cuts through and captures the essence of the evolutionary spirit.

Greed, in all of its forms-greed for life,for money, for love, knowledge -

...has marked the upward surge of mankind.

And greed, you mark my words,will not only save Teldar Paper...

...but that other malfunctioning corporation called the USA.

Thank you very much.

(俺: 画面にむかって拍手)

(Greedってのは七つの大罪のひとつですけどね)

2005年に雑誌「FORTUNE」のインタビューでマイケル・ダグラスは「投資銀行の人に『ゲッコー(マイケル・ダグラスの役)を見てこの業界に入ったんだよ』とよく言われるんだけど、ちょっとまってよ、俺は悪役だったんだよ!!」と述べている

かっこいいもんねえー。映画 Wall Street パート2のウワサもあるみたいだけど、どうなりますことやら。 あーゲッコーのように儲けたい!