アル・パチーノの演説シーンが秀逸。泣ける一本。

偏屈で孤独な盲目の退役軍人が、権威の象徴、名門エリート寄宿学校の卑怯な連中を一喝!!

有名なタンゴのシーンのこのセリフ、

No mistakes in the tango, not like life. It's simple, that's what makes the tango so great.
If you make a mistake, get all tangled up, just tango on.

(人生と違ってタンゴには失敗は無い。シンプルだ。ミスをして足が絡まっても踊り続ければいい)

人生はタンゴと違って複雑だ。取り返しのつかない失敗もある。それでも踊り続けなければならない。たった一度の失敗で、その後の人生が闇につつまれてしまうこともある。やってられないんだよこんなこと!! と。この「怒りと失望」がスレード中佐の強さでもあるし弱さでもある。

これが「ちょっと、ひとこといわせてもらうぞ」と彼を突き動かすエネルギーになっている。

このスレード中佐の内面描写がストーリー全体を通して一貫しており、アル・パチーノの演技と完璧マッチしているところが良い。